みなさんは、通信制高校を編入することと転入することにはどのような差があるのかご存知ですか?
どちらも、通信制高校に途中から入ることではないかと思っている方も多いと思います。
しかし、これらの意味は大きく異なります。
この記事では、通信制高校の編入と転入の違いにおいて徹底解説していきます。
編入と転入とは何かについて一緒にみていきましょう。
目次
そもそも通信制高校とはどのような学校なのか
通信制高校は聞いたことがあるけれど、実際どのような学校なのかよく知らないという方もいらっしゃると思うので、本題に入る前に通信制高校とはどのような学校なのかについて説明していきます。
通信制高校の特徴
高校には通信制高校や全日制高校、定時制高校などがあり、どの種類の高校であっても卒業すれば高校卒業資格を得ることができます。
これらの高校の一番の差は、どのくらい学校に通うかです。
よく知られている全日制高校は、朝から夕方まで学校に通い、定時制高校は夜間や昼間など一定の時間に学校に通います。
その一方で、通信制高校は「通信」によって勉強を進めていくので、頻繁に学校へ通う必要がありません。
通う頻度は学校によりけりですが、週1日から月2回くらいの登校で良いという学校もあります。
通信制高校を卒業するためにはレポートやテストで合格点を取り、学校で定められた日数をきちんと登校することが必要です。
通信制高校の勉強スタイルの基本は自宅学習です。
自分でどのくらい勉強するか、どのくらいのペースで勉強を進めていくかについて決める必要があります。
つまり、自主的に自己管理しながら勉強する必要があるのです。
そのため、勉強をおろそかにしていると、いつまでたっても通信制高校を卒業できないことになってしまいます。
学校に通わなくて良い分、自分の時間が多く取れますが、自主的に勉強をしていかないと単位を取得できないので、この点には注意が必要です。
通信制高校を編入することと転入することの違いとは
通信制高校がどのような高校なのかについてはおわかりいただけたと思いますので、ここからは、本題である編入と転入の違いについて丁寧に説明していきたいと思います。
通信制高校の編入とは
通信制高校を編入することは、他の高校を途中で退学した生徒が通信制高校に新しく入学し直すことを指します。
以前に在籍していた学校で取得した単位を多くの学校で引き継ぐことができます。
高校2,3年生で中退した場合、単位を引き継ぐことができるので1年生からやり直す必要はありません。
しかし、高校1年生で中退した場合、単位の引き継ぎをすることができないケースがあるため、単位の引継ぎについては、進学を希望している通信制高校に問い合わせてみることをおすすめします。
編入の際には、面接や作文、テストがある学校もありますが、学力があるのかどうかを判断しているというより、現時点でどのくらいの学力があるのかを学校側が把握するためのものであるので、肩の力を抜いて受けてみてください。
通信制高校の転入とは
転入とは、現在通っている学校の在籍中に通信制高校へ移ることを指します。
学校を変更する、転校と同じイメージです。
編入より転入の方が単位の引継ぎがしやすいため、取得した単位を省かれずに済みます。
現在高校に通っている方々は、高校を辞める前に通信制高校へ問い合わせてみると良いでしょう。
編集と転入のまとめ総括
上記で述べたことを簡単にまとめると、高校を辞めた後に新しく通信制高校に入ることを編入といい、高校在学中に通信制高校へ移ることを転入といいます。
編入では、一度高校を辞めてしまっているため、単位の引継ぎがスムーズにいかない場合がありますが、転入だと取得した単位を引き継げます。
そのため、まだ高校を辞めていない方は、転入することをおすすめします。
編入や転入にまつわる疑問
編入と転入の違いについてみてきたので、以降は編入と転入にまつわるよくある疑問について解決していきたいと思います。
編入や転入はいつできるのか
編入と転入の期間については、学校によって異なります。
転入・編入をしたいと思っても、その期間に通信制高校が入学を受け入れていないと入れないため、時期についてはきちんと調べておくことが必要です。
通信制高校は、編入や転入をする生徒がたくさんいるため、入学可能な期間を年に数回設けている学校が多いです。
入学可能期間を年に2回設けているところや、いつでも編入、転入を募集しているところもあるので、自分がいつ入りたいかによって通信制高校を選んでみても良いかもしれません。
編入や転入の際に必要な書類は何か
通信制高校に編入・転入するためにはどのような書類が必要になるのか気になりますよね。
書類についても、編入学・転入学の受付期間と同様に学校によって異なりますが、よく必要とされる書類については下記のとおりです。
編入学の手続きで必要となる書類
・在籍していた高校が発行した就学の状況を示す証明書、学籍
・単位取得の証明書
転入学の手続きで必要となる書類
・在学している高校が発行した在学を証明するもの
・就学の状況を示す証明書、学籍
・単位取得の証明書
これらは一例なので、何が必要かは必ず各学校に問い合わせるようにしてください。
編入や転入は誰でもできるのか
病気がちで高校を休みがちだった方や、不登校の経験があっても通信制高校へ編入や転入をすることは可能です。
むしろ、全日制高校より先生が受け持つ生徒の数が少ないので、生徒一人一人の事情に合わせて対応してくれます。
健康状態に不安がある方にとって、学校に通うという負担が減らせるので、通信制高校は最適なスクールライフを送れると思います。
また、不登校を経験した生徒の受け入れを多くの通信制高校が行っています。
あまり人と関わりたくないという生徒には少人数のクラスに入れる高校もあります。
不登校の経験を持った生徒が多く通っているので、自分と同じ境遇の友達を作ることができ、他人に対する不信感を払拭できるきっかけを得ることもできます。
学力に自信がなくても通信制高校に編入、転入できるのか
通信制高校では入学するために学力は必要ありません。
長い間勉強していなかったブランクがある方でも入学することができます。
上記でも述べましたが、通信制高校に入学するためには作文や面接試験が一般的です。
まれに学力試験を課す高校もありますが、学校側が生徒の学力の状態を把握するために行っているため、筆記試験の結果を気にする必要はありません。
学力より、どうして通信制高校に入りたいのか、通信制高校に入って勉強していく意欲があるかが見られるため、このような質問に的確に答えられるようにしておきましょう。
通信制高校に通うこととは
この記事では通信制高校は多くの方にとって通いやすい高校であるという紹介からはじまり、通信制高校の編入、転入について紹介してきました。
編入と転入の大きな違いは、高校を辞めたか、在学中であるかです。
通信制高校は学力や体力に自信がない方でも編入や転入がしやすく、自分のペースで学習していくことや、単位の引継ぎが可能であることを説明しました。
自分の行たい通信制高校の編入、転入を受け入れる期間をきちんとチェックしてスムーズに編入、転入できるといいですね。
自主的な学習が求められるので、幅広くさまざまなことを学んでいってください。