学習の多様化が進む現代において認知度や需要が高まり、進化している通信制高校。
現代では海外経験を積むことが重要視されおり、留学を望む方も増えています。
では、通信制高校では海外留学は可能なのでしょうか？
通信制高校で留学をするというのは実際どうなのでしょうか?
今回は通信制高校での留学のメリットや学校の選び方を詳しくご紹介します。
目次
通信制高校でも留学はできる！広がる留学の選択肢
通信制高校の一般的なイメージから、通信制高校では留学はできないと思う方は多いのではないでしょうか？
しかし結論から言うと、通信制高校でも留学ができる学校はあるんです！
通信制高校での留学の説明に入る前に、まずは留学の種類から見ていきましょう。
留学は大きく分けて3種類
留学には種類があります。通う学校の形態によって留学の種類も変わってくるので、留学を視野に入れている方は把握しておく必要があります。
ここでは一般的な3種類の留学形態をご紹介します。
・正規留学…日本で通っている高校を休学・退学して、海外の高校に留学する形態です。学籍は留学先の学校になるので、そのまま留学先の高校を卒業します。
・交換留学…学籍を日本の学校に置いたまま、約1年簡海外の学校に通う形態です。交換留学生として留学するにはTOEFLで高得点を得るなど、一定の条件を満たす必要があります。
・語学留学…夏期休暇などを利用して語学取得のために海外の学校に通います。いわゆる短期留学です。
以上が留学の基本形態です。
学校によって形態が定められている場合と、自分に合った留学形態を選択できる場合があります。
通信制高校は正規留学に強みがある
繰り返しになりますが、通信制高校でも留学は可能です。
むしろ通信制高校のほうが留学しやすいともいえます。通信制高校であれば学校から籍をなくす必要がありませんからね。
通信制高校も他の全日制高校などと同じように、れっきとした高等学校の1つです。ですので通信制高校を卒業することで高卒資格を得ることになります。
要するに、通信制高校と留学先の学校の両方に籍を置きどちらも卒業すれば、日本の高校と海外の留学先の高校の2つの高卒資格を同時に取得できるということになるのです。
よって通信制高校は、他の高校では籍をなくさなければならない正規留学において特に強みを持っているのです。
もちろん、他の交換留学や語学留学もできます。
全日制や定時制の高校よりも留学の選択肢も可能性も広いことが通信制高校の特徴です。
留学に適した通信制高校を選ぶポイント
日本の学校に学籍を置いておくことができ、同時に両方の高卒資格を取得できる点で通信制高校が非常に留学に適していることがわかりました。
しかし通信制高校にもさまざまな種類があります。
そのなかで特に留学に適している通信制高校とはどんな学校なのでしょうか？
ここでは通信制高校の多様なタイプを紹介しながら、その特徴がどのように留学に役立つのかを解説していきます。
正規留学をするなら広域通信制高校
通信制高校の分類のひとつに、狭域通信制高校・広域通信制高校という分け方があります。
この区分で見ると、広域通信制高校のほうが留学に関して強みを持っています。一体なぜなのでしょうか？
狭域通信制高校はその学校が置かれている都道府県とそこに隣接する地域の方のみが入学できます。
それに対し広域通信制高校は基本的に全国どの地域に住んでいても入学することができます。
一般的に狭域通信制高校は公立学校で、広域通信制高校は私立の学校である場合がほとんどです。
狭域通信制高校は近くのエリアに住んでいる生徒を対象にしているので、週に何回か学校に行かなければならないことが多いです。
そうなると学籍を置いたまま留学をすることは不可能なので、正規留学の選択肢が消えてしまいます。
広域通信制高校であれば学校に行かなければならないということもないので、学籍を残したまま留学が可能です。
そのような点から、広域通信制高校には海外在住の生徒も数多く在籍しているのです。
スクーリングが少ない通信制高校の方が留学しやすい
通信制高校といっても、在籍している間全く学校に行かなくてもいいというわけではありません。
通信制高校には｢スクーリング｣と呼ばれる登校日が設けられています。
スクーリングでは主にホームルーム活動や学校行事が行われるのですが、そこに出席し単位をしっかり取得しないと卒業ができないのです。
生徒をサポートするために設けられているこの制度ですが、留学の際には障壁となってしまいます。ですので、なるべくスクーリングが少ない学校を選ぶといいです。
スクーリングが全くない通信制高校はなかなかありませんが、1年を通して5日だけ行けばいい場合や、短期に集中してスクーリングを行ってくれるところもあります。
そのようにスクーリングの融通が利けば、留学先から一時帰国した際にまとめてスクーリングすることで単位が取れます。
また、留学先の学校を卒業し帰国してからまとめてスクーリングできる場合もあります。
特に海外留学を推奨している学校ではそのように柔軟に対応してくれる場合がほとんどです。
通信制高校でのリ留学を考えている場合は、スクーリングがどのくらい課されるのか、海外留学を積極的にサポートしてくれる学校なのかを見極めるとよいでしょう。
通信制高校の留学サポートはどんなもの？
留学に適した通信制高校を選ぶポイントは、
・広域通信制高校であること
・スクーリングが少ないこと
・留学を推奨していること
以上の3つの点です。では実際に留学を推奨している学校ではどのようなサポートをしてくれるのでしょうか？
留学先でも学習もサポートしてくれる
通信制高校での学習だけでなく、留学先での学習もサポートしてくれる学校もあります。
留学は言語に不慣れなぶん、言語以外の学習にも非常に苦労しますよね。そこが留学の大変な点でもあります。
しかしその学習を日本の通信制高校がサポートしてくれたらとても心強いですよね。
学習面はもちろん、キャンプやボランティアなどの課外活動への参加のサポートまでしてくれる学校もあります。
せっかくの留学を勉強だけで終わらせてしまってはもったいないですから、このようなサポートは非常に嬉しいですね。
留学先での活動に専念させてくれる
通信制高校の中には主に大学進学を目的とした塾のような様相を呈している学校もあります。
そのような場合、たとえ留学したとしても通信制高校の方の課題などに追われて、留学に集中できないということにもなりかねません。
しかし海外留学を推奨している学校では留学コースが用意されており、留学先での学習を考慮して極力課題を少なくしてくれます。
また、留学先での学習を本来卒業に必要な単位の代えとして扱ってくれるところもあります。
このようなサポートがあれば留学先での学習や活動に集中できますよね。
通信制高校生徒用のクラスを用意してくれる
なかには通信制高校と留学先の学校が提携している場合もあり、そのような場合通信制高校生徒専用のクラスを設けてくれることがあります。
周りに同じ通信制高校の仲間がいるととても心強いですよね。
また提携を結んでいると留学先の学校にも通信制高校の職員が常駐しているので、日本人どうしで気軽に相談ができます。
せっかく留学するなら周りに日本語を話せる人がいない環境で学びたいという方もいるかもしれませんが、不安が多い留学生にとってはこのような体制があることはとても嬉しい点ではないでしょうか。
留学に強い通信制高校で留学を成功させよう！
以上、通信制高校での留学について解説してきました。
通信制高校で留学することをイメージできない方も多いとは思います。
しかし、全日制高校や定時制高校よりもむしろ通信制高校の方が留学に向いているのです。
実際、多くの方が通信制高校に通いながら留学をしています。
語学の勉強のためだけでなく、音楽・スポーツなどの目的で留学を考える方もいると思います。
海外留学先での活動を全面的にサポートしてくれる通信制高校ならそのような目的での留学も十分に可能です。
海外で存分にやりたいことをしながら日本での高卒資格を取得できるのです。
グローバル化が進む今日では、社会人は海外出張・勤務をすることが多くなり、大学生のなかでも留学をすることが普通になってきています。
そのような社会のなかでは、高校という柔軟で吸収力が高い年齢のうちに留学を経験しておくことは非常に良いことです。
高校のうちから海外経験をしたい方はぜひ、通信制高校に入学することを選択肢にいれてみてください！