サポート校に通うメリット・デメリットは何?

「中学時代はいじめられっぱなし。高校生になってもどうせ同じ運命だ…」
「コミュ症で友達もできないし、勉強にもついていけない。学校に行く意味が分からなくなってしまい、結局不登校に…」

この記事を読んでいる方の中には、このような悩みを抱える方も少なからずいるのではないでしょうか。

そんな方たちを支えてくれているのが、通信制高校やサポート校です。

今回は、通信制高校・サポート校に通う際のメリット・デメリットについて説明していきます。この記事を、通信制高校・サポートに入学するかどうかの検討材料にして頂ければ幸いです。

通信制高校のメリット

通信制高校には、「校則が緩い」「自由な時間が多い」などの様々なメリットがあります。

その中でも特に主要なメリットを3つご紹介します。

1 卒業資格を得られる

全日制高校は毎日学校に通わなければならないですが、通信制高校では、その必要はありません。にもかかわらず、通信制高校で得られる卒業資格は、全日制高校で得られる卒業資格と「全く同じ」です。また、通信制高校での学習内容は、全日制高校での学習内容と比べると、簡単な場合が多いです。

それなのに、全日制高校の卒業資格と、通信制高校の卒業資格は「全く同じもの」として扱われるので、正直とてもコスパがいいです。

そのため、通信制高校に通う生徒は、16歳から18歳の人だけでなく、「中卒で働き始めたが、高卒の資格が必要な、条件のいい職場に転職したい」という人や、「もともと中卒だったが、大学で学問を学びたいと思い立ったが、そのためにはまず高卒の資格が必要だ」という人も中にはいます。

16歳-18歳までの生徒だけでなく、社会人を経験していた人なども在籍しているのが、通信制高校の特徴です。

2 自分のペースで勉強できる

通信制高校は単位制なので、全日制高校の様に、あらかじめ決められた時間割通りにカリキュラムをこなしていく訳ではありません。

1年間で何単位取得するかは、生徒自身の判断に任されています。1・2年の間にたくさん単位を取って3年で遊ぶのもよし。1年生で楽をして、2・3年で頑張るのもよし。

ただ、通信制高校を卒業するためには、以下の3つの条件を全て満たす必要があります

3年以上在籍する
・高校で74単位以上取得する
「特別活動」の単位を30単位以上取得する

1つ目の条件は、文字通り3年間以上、通信制高校に通う必要があります。つまり、いくら早く単位を取り終わったからといって、2年間で卒業する、などといったことは出来ません。

2つ目の条件は、卒業に必要は単位数を表しています。3年間で74単位が無事取り切れれば問題ありませんが、中には3年間で全てを取りきることができずに「留年」する人も一定数います。なので、計画的に学習プランを立てて、単位を取りきる必要があります。

3つ目の条件は、ホームルームや体育祭などが含まれます。2つ目の条件の74単位とは「別枠」なので、注意が必要です。この単位は、出席さえしていれば取得できるケースがほとんどなので、サボらずにちゃんと参加しましょう。

3 自由な時間が増える

前述の通り、通信制高校は毎日登校する必要はなく、1週間に数回登校する、というのが普通です。学校が1週間に1日であれば、残りの6日間を自由に使うことができます。そのため、高卒の資格を取るために、社会人でも通うことができるのです。

登校日以外の日にももちろん自主的に勉強をする必要はありますが、その時間を差し引いても、相当な時間があります。その時間を使ってバイトをする人もいれば、大学受験のために勉強する人もいれば、自分の夢に向かって専門的な知識を深めるために努力する人もいます。

このように、思い描いている将来のビジョンに応じて、自由時間を有効的に使うことができる魅力的な環境だと言えます。

通信制高校のデメリット

一見、楽園のように思える通信制高校ですが、もちろんいいことばかりではありません

デメリットも当然存在します。その中でも特に主要なデメリットを3つご紹介します。

1 自己管理が大変

前述の通り、通信制高校には「自分のペースで勉強できる」というメリットがありますが、それは同時に「自己管理を求められる」ということの裏返しでもあります。

全日制高校であれば、テストの成績が悪い生徒を呼び出して、成績改善の努力をさせるなどの処置がありますが、通信制高校にはそれがありません。

自由と自主性は表裏一体というわけですね。

自主的に勉強することは想像以上に大変で、この厳しさは数字にも現れています。事実、通信制高校を卒業できる生徒は全体の40%程度です。つまり、2人に1人も卒業できないということです。なかなか厳しい数字ですね。

しかし、これらのデメリットをカバーするために「サポート校」が存在します。

サポート校のメリットについては後ほど紹介します。

2 学習内容のレベルが低すぎる

前述の通り、通信制高校での学習内容は、全日制高校での学習内容と比べると、簡単な場合が多いです。学習内容の簡単さががメリットでありながら、同時にデメリットでもあります。

例えば、難関大学を受験するために高卒の資格を取ろうとしている生徒。このような生徒にとっては、通信制高校で扱う学習内容はレベルが低すぎます。周囲にも難関大学志望の生徒は決して多くないので、難関大学に合格するためには、やはり進学校に行くのが最短ルートでしょう。それでも通信制高校に通う決断をするのであれば、相当な努力が必要であることは間違いありません。本当に自分との戦いですね。

しかし、これらのデメリットを解消するために、「進学コース」を設けている通信制高校もあります。進学コースであれば、同じく大学受験を志す友達もできるでしょう。学校帰りに一緒にカフェで勉強、なんてことも出来て、楽しそうですね。

3 友達ができづらい

前述の通り、通信制高校は、1週間に数回登校するだけで卒業できてしまいます。それはつまり、同じ学校の生徒との接触機会がほとんどない、ということを意味します。

1人が好きだから問題ない、という生徒はいいかもしれませんが、「せっかくの青春時代、友人と楽しく謳歌したい!」と考えている方にとっては、期待はずれになるかもしれません。

これらのデメリットを解消するためには、登校日数を増やせば良いのです。そうすれば必然的に顔馴染みも増え、学校帰りに一緒に遊びに行く、なんてことも出来るでしょう。

また、学校行事や部活動に力を入れている通信制高校もあります。「友達との高校時代の思い出をたくさん作りたい!」という方は、是非検討してみてください。

サポート校のメリット

通信制高校での学習を、文字通り「サポート」してくれるサポート校。

そんなサポート校の主要なメリットを3つご紹介します。

1 精神的なサポートを受けられる

通信制高校に通う中で、孤独を感じたり、将来の不安が募ったり、全日制高校では感じないような悩みを抱え、精神的に不安定になることもあるでしょう。

そんな時に支えてくれるのが、サポート校のカウンセラーです。カウンセラーは生徒に親身になって、悩みを解決するためのアドバイスをしてくれます。親には言えないような悩みを抱えていても、いつでも相談相手になってくれるので、安心ですね。

2 学習面のサポートを受けられる

前述の通り、通信制高校に通うということは、高い自己管理能力が必要です。

しかし、サポート校では、通っている通信制高校の学習進度に合わせて、レポート課題を出したり、マンツーマンでの指導をしたりと、手厚いフォローアップが受けられます。

自分1人家で勉強を続けるのはなかなか辛いもの。しかしサポート校があれば、学習を進める上での良い指針となり、今自分がやるべきことを的確に指示してくれます。学習面での悩みは、サポート校で全て解決!

3 専門的な内容も学べる

サポート校では、通信制高校で学ぶ、英語・数学・国語・理科・社会などの座学に加え、芸能や美容など、専門的な科目も設置しています。

「将来美容師になりたい」
「将来は女優として活躍して、映画の主演を務めたい」

などの夢を持った生徒は、専門学校へ行く前に大まかな内容を予習することができます。それにより、専門学校に行った際に圧倒的なアドバンテージとなり、夢にグッと近づくこと間違いなし!

サポート校のデメリット

通信制高校のフォロー役であるサポート校とはいえ、デメリットももちろん存在します。

今回は、主要なデメリットを2つご紹介します。

1 高卒の資格が得られない

サポート校に通うだけでは、高卒の資格は得られません。

なぜなら、サポート校は「塾・予備校」のような立ち位置だからです。高校に通わず「河合塾」や「駿台」に通い、大学受験をする人がいないのと同じ理屈ですね。

何度も繰り返しますが、サポート校は通信制高校のフォロー役です。つまり、通信制高校に通っている生徒が通う場所なのです。

ただ、通信制高校を卒業すれば高卒の資格は得られるので、何の問題もありません。「サポート校”だけ”に通っても意味がない」ということだけは覚えておいて下さい。

2 学費がかさむ

サポート校に通うということは、同時に通信制高校にも通うことになります。つまり、「ダブルスクール」です。そうなると、当然かかる学費は高くなります通う予定の通信制高校が私立であれば、合計でかなりの学費がかかります。

サポート校でかかる1年間の学費の一例は以下の通りです。塾や予備校と同様、1週間で何日授業を受けるかによって料金は異なります。

週1日コース : 20万円
週2日コース : 30万円
週5日コース : 50万円

上記の金額はあくまで目安です。どのサポート校に通うかによってかかる学費は異なるので、いくつかのサポート校に資料請求をし、学費を比較してみてくださいね。

おわりに

結論としては、通信制高校のデメリットは、サポート校でほとんどカバーできます。ただ、唯一カバー出来ないのが「学費の問題」です。

親御さん次第ではありますが、お子さんの唯一の高校時代、是非慎重にご検討ください。デメリットが本当にお金だけであれば、是非出してあげてほしいと思います。

最終的には本人の頑張り次第なので、通信制高校に通う予定の方は、サポート校を上手く併用しつつ、自分に合ったスクールライフを送って下さい。

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