通信制高校・サポート校の費用はどれぐらい?支援金は?制度は?

通信制高校を選ぶ際には学校によって異なる学費などの費用について調べる必要があります。
今回は通信制高校やサポート校に通うために必要な費用や、学費を少しでも安くするために知っておきたいポイントに関して解説していきます。
様々な支援制度が用意されていますので、それらを上手く活用して費用の負担を減らすようにしましましょう。

通信制高校とサポート校の違い

まず初めに、通信制高校とサポート校の違いから解説していきます。
名前が似ているので混乱してしまう方も多いかと思いますが、サポート校と通信制高校は法律的にも全く違うものです。
通信制高校と通信制サポート校について詳しく説明していくので、その違いを明確に理解しましょう。

高校か高校でないかの違い

通信制高校は学校教育法という法律により、正式な「高等学校」と定められています。
そのためレポート・スクーリング・テストなど一定の条件を満たせば高校卒業資格を取得することが可能となっています。

一方で通信制サポート校の場合は学校教育法で「高等学校」と定められているわけではありません。
そのため通信制サポート校において単独で勉強したとしても高校卒業資格を取得することはできません。
通信制サポート校の定義としては、通信制高校に通う生徒に対して、3年間で卒業ができるように単位取得や進級に必要とされる勉強や精神面での支援の行いをする機関であり、塾や予備校に近い存在だとも言えます。

大半のサポート校では通信制高校と提携しており、サポート校入学の際には通信制高校への同時入学が必須になります。

学校を運営する機関の違い

通信制高校はいわゆる高等学校であるため「公立」と「私立」があります。
以前は通信制高校も全日制や定時制と並置されるケースがほとんどでした。しかし近年では通信制高校の需要は高まり、独立した通信制高校も多く出現しています。
通信制サポート校は予備校や学習塾・専門学校など教育関連の学校法人が運営していることが多いです。
そのため運営母体に強みを合わせて、職業体験や進学コースを選択できるなど学校ごとに特色が大きく異なっています。

必要な学費が違う

通信制高校は公立と私立に分かれており、公立においては学費が一単位200円~で、私立の通学タイプでは一単位5,000円~とかなり差があります。
しかし、世帯収入によって一単位4,812円までが国から支給されるため、経済的な負担は少ないでしょう。
一方で通信制サポート校を利用する場合には、通信制高校の学費にプラスでサポート校の費用も必要になってきます。
(中には授業料が通信制高校の学費に含まれているサポート校もあります。)
費用が多くかかってしまうのがネックなサポート校の利用ですが、自学自習が基本となる通信制高校においては全てを独学により3年間で卒業できるのは2割から3割のみといわれています。
途中で挫折してしまわないためにもサポート校を上手く活用していくのがおすすめです。
何年も通信制高校に通い続けることで貴重な時間を無駄にしてしまったり、挫折することで自信を失ったりしてしまうのであれば、初めからサポート校を利用し必要な支援を受けながら高校卒業資格を取得していくのも賢い一つの手なのではないでしょうか。

通信制高校にかかる学費や費用

通信制高校にも公立と私立の学校が存在しています。
公立の通信制高校は比較的学費が安く設定してあり、入学金が500円という破格の値段から通うことのできる学校も存在します。
一方で私立の通信制高校の学費は公立に比べると割高になっています。
しかし、私立の通信制高校は公立と比べてレポート提出がWEBサイトやメールで完了出来たり、学習の進め方やサポート個体制が充実していたりすることが多いです。
そのため、勉強を進めていく中での疑問点や不安をそのままにするのではなく、その場その場で解消しながら学習を進めていくことができます。
また、テストやスクーリングの日常に関しても、私立の方が融通もききやすいといった利点があります。
このようなことから考えると、学費では私立の通信制高校よりも公立の方が手軽ではあるものの、完全に自力で学習しなければならない公立の通信制高校よりも私立の方が卒業率は高いため、私立を選ぶ方も多いです。

その他にかかる費用

自分の力だけでは通信制高校の卒業が難しいという人はサポート校を上手く利用しながら卒業を目指すことになります。
通信制高校とサポート校でかかる学費は登校日数・コース・設備などによって大きく異なることが多いです。
一般的には初年度納入金が50万~100万円程度かかります。(入学金5~20万円・授業料・施設費・行事費用などで35~80万円)
これは私立の全日生高校と同等の金額です。
またサポート校だけでは高校卒業の資格を取得できないため、通信制高校にも同時に入学する必要があるでしょう。
つまり通信制高校とサポート校両方の費用が必要になりますので通信制高校のみに在籍している生徒よりも学費の負担は大きくなってしまいます。
しかし、サポート校では通信制高校のレポートや認定試験対策、スクーリング指導などのサポートを行っているため、自学自習に不安のある方には心強い味方となることでしょう。
さらにカウンセラーが配置されている、資格取得の勉強や職業体験の授業があるなどの生徒の幅広い希望にそうことができる仕組みが用意されているのもサポート校の特徴です。
いじめや不登校の経験から登校が不安といった方や様々なチャレンジを積極的に行ってみたいという方にとってサポート校は非常に役に立つ存在になることは間違いありません。

通信制高校には就学支援金が利用できる

「高等学校等就学支援金」とは、高校に通う生徒が学校を通じて国に申請することでもらえる支援金のことを指します。
世帯年収によっては公立の通信制高校において授業料が全て無料になってり、私立の通信制高校では年間約12万円が授業料から減額されます。

就学支援金の支払額(単位制私立高校の場合)

1単位の年間支給額は4,812円で25単位取得した場合の支給額は120,300円となります。
卒業に必要な74単位分の支給額は合計で356,088円となります。
就学支援金を利用しても私立の通信制高校は自費で賄わなければならない部分が多いですが、卒業率の高さや勉強のしやすさなどの理由で私立を選ぶ人も少なくありません。

サポート校の授業料にも就学支援金は適応されるのか?

就学支援金はサポート校の授業料には適応されることはありません。
サポート校に入学すると自動的に提携先の通信制高校にも入学することになるのでそちらの授業料が割引される形になって結果的に負担が軽くなります。

就学支援金以外にも学費免除措置はあるの?

就学支援金の他にも都道府県が独自で用意している学費免除補助などがあります。
各都道府県の「私立高等学校等授業料軽減助成金事業」「私立高等学校等就学支援事業」などがそれにあたります。詳しくは学校説明会などで質問してみることをおすすめします。

奨学金や特待生を利用するという選択肢もある

就学支援金などを利用しても費用が足りないという人は学校が用意してくれる特待生の枠や奨学金を利用するという選択肢もあります。
奨学金は日本学生支援機構や学校が参加している基金などの審査に依頼し、利用することができるようになっています。ただし、利用には返済義務があり利子もかかってくる場合があるため借りる前にはしっかりと金銭的なリスクも考慮する必要があります。
また特待生は学校が指定する大学への進学意欲と学力が伴っている場合、芸術やスポーツといった分野で著しい活躍をしている生徒が利用できる支援制度です。
もしも勉強やその他の活動を頑張りたいが、全日制には行けないという理由がある人はこのような特待生枠の支援制度を利用するとよいでしょう。。

一番安いのは効率通信制高校

やはり公立が一番安い、ということは間違いありません。
公立の場合は入学金や授業料などを合わせても10万円程度で卒業することが可能になります。
しかし、公立高校はインターネット経由でのレポート提出に対応していない、各都道府県に1~2校しかない、入学時期が定められている(編入の場合は要相談)、勉強に関してのサポート制度が少ないなどといったデメリットも多いです。
通いやすい場所に学校があり、目的意識をしっかりともって、自分一人でも頑張れるという人は公立学校を選んでも全く問題はないでしょう。

通信制高校の学費を安くするためのポイント

学校を選ぶポイントとして調べておきたいのが「授業料」と「単位」という点です。
卒業するためには74単位が必ず必要になってくるため、「授業料・単位」の金額が1000円変わるだけでも、3年間の学費で見ると74,000円も変わってくることになります。
登校が少なくて済むコースの場合、この「授業料・単位」の費用が一番大きく影響する金額となりますので注意しましょう。

登校することがあるコースを選択した場合

登校があるコースの場合には施設設備費、教育関連費、オプション費などで大きく変わってきます。
学校が広くて新しい設備を使える場合は、施設設備費が高くなり、生徒へのサポートが充実している場合には教育関連費が高くなるなど、何かに特化している学校で学ぶ場兄はそれぞれのオプションに関する費用が高くなってきます。
そしてこのことから注意してほしいのは、自分にとってどのオプションがより必要なのかをしっかりと把握しておく必要があるということです。
自分にとって何が重要なのか分からなければ、選択することができません。
サポート内容は学校によって違いが大きいため、その内容まで理化したうえで学校を選べるといいですね。
また、登校回数はへらせばへらすだけ学費は安くなります。
コース変更が後期になるタイミングで可能な学校も多いので学校生活になれないうちは週5回の登校にし、後期からは週3回、1回と減らすなどすれば学費を節約することにもつながります。

おわりに

今回の記事では通信制高校・サポート校の費用について紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
単純に学費が安い高いだけでなく、やりたいことや自分に必要な支援を受けられることなどにも視野を広げて学校を選ぶと後悔のない学校選びにすることができます。
また、就学支援金やその他の支援制度を使って学費を安くすることは可能なので、ぜひご家族や学校などに相談して自分に最適の通信制高校を探しましょう。

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