通信制高校に通う方には「通信制高校に通うのは恥ずかしい」「通信制高校は世間体が良くない」といった悩みを抱える方がいらっしゃいます。
なぜネガティブな印象を通信制高校に対して持っているのでしょうか？
偏見を気にせず通いたいと誰しもが思いますが、どうしても持ってしまう負の印象。
どうすれば周りの目を気にせず通えるか解説していきたいと思います。
目次
通信制高校は恥ずかしいのか？
自分が通信制高校に通うことを恥ずかしいと感じることもあれば、自分の息子や娘が通信制高校に通うことを恥ずかしいと思うこともあります。
実に色々な方が悩んでいる課題です。
そもそもなぜ恥ずかしいと感じているのでしょう？
その理由として多くの方が「通信制高校＝普通ではない」という偏見を持たれています。
通信制高校への通学は普通のことです。
現在もたくさんの生徒が通っているなかでなぜ「恥ずかしい」と感じるのでしょうか？
恥ずかしいと思うのは偏見があるから
通信制高校は全日制高校にいけない生徒が行くネガティブな場所であると思われています。
近年ではライフスタイルに合った通学や手厚いサポートから通信制高校の人気は高まっています。通信制高校の生徒数は毎年増加していますが、全日制高校は年々減少しています。
通信制高校に通う生徒が増える背景には全日制高校の学習環境が合わない方、いじめや不登校などトラブルが合った方など無理をせず自分のライフスタイルに合った学校に魅力を感じているからです。
こうして生徒数が増加傾向にあるということは通信制高校が評価されていると考えてよいでしょう。質の悪い学校であれば生徒が増えるはずはありません。
「通信制高校＝問題がある学校」という偏見をもとに恥ずかしいと思うのであれば一度オープンキャンパスや口コミ、進学先や就職実績など調べてみると良いかもしれません。
息子・娘に過度な全日制への期待
自分の子供への過度な期待によって通信制高校に行きにくい、というケースも少なくありません。
今まで全日制の学校だったことから、高校も全日制で大丈夫なはずと期待する親御さんはいらっしゃいます。しかし、生徒のなかにはどうしても全日制高校が合わない方もいます、そういった方のために通信制高校は色々なサポートを施してくれるとても良い環境です。
また、通信制高校も全日制高校も同じ高卒資格を持って就職や進学ができます。無理に全日制高校に通う必要はないのです。
頭が悪くても入れるが卒業は簡単ではない
全日制高校と異なり入学試験がありません。そのため、お金を出せば入れる学校という偏見があります。言い方を悪くすれば「頭が悪くても入れる」とイメージを持たれています。
しかし、「頭が悪くても入れる」というイメージで生徒を判断するのは間違っています。
通信制高校のなかにも一生懸命勉強する生徒もいるので恥ずかしいと感じる必要はないのです。
勉強の進度についていけなくなった生徒も確かにいますが、彼らもちゃんと勉強している生徒の1人です。
通信制高校の卒業は誰でもできるわけではありません、しっかり課題を提出できない生徒は容赦なく留年していきます。
通信制高校はしっかり勉強をして単位を取らないと卒業できない学校です。
世間体を気にしすぎている
世間体を気にして通信制高校は恥ずかしいと感じるのであれば、一度考えてみたいことがあります。
世間体とは一体のなんのことなのでしょうか。
「世間」という大きなくくりではなく、単純に友人の目が気になる、親戚や近所の目が気になるといったことでしょう。
それでは、彼らの意見が本当に重要なのでしょうか。
自分の人生を決めるのはあくまで自分自身であり、世間体に左右されるようなものではありません。
学校を選ぶというのは大きな決断といえます。それをあなたに直接的関わりのない方の意見を尊重するのは正しい判断でしょうか。世間体を気にしてやりたいことができないのは勿体ないことです。
世間体が本当に重要なのかじっくり考えてみましょう。
親の気持ち
通信制高校に通うことに不安を感じる親御さんが多いのは確かです。
保護者からすれば、自分が通っていた全日制の学校に通って欲しいと思うのは自然なことです。よくわからない通信制高校よりも全日制高校の方が保護者も安心するでしょう。
また、親御さんの中には通信制高校が恥ずかしいと感じている方もいます。
「子供が平日に学校に行かないのを見られたくない」
「通信制高校に行くのが知られたら頭が悪いと思われる」
このような不安がありますが、親の感情よりも優先するべきことは子供の気持ちです。
子供に対して通信制高校に通って欲しくない気持ちがあっても通信制高校は恥ずかしいといった感情を置いて、冷静に話し合うことが大切です。
通信制高校のメリットとデメリットをしっかり理解することが重要です。
自分の考えを押し付けるのではなく、親も子供も世間体などに縛られず最適な選択ができるようにしましょう。
通信制高校はこんなところ
通信制高校に通うのは恥ずかしく世間体が良くないと感じる親御さんは一度通信制高校がどんな場所か調べてみるのもいいかもしれません。
専門知識を早めに習得したい人
通信制高校は高校で学習する普通科目の他に専門コースを設けていることがあります。ビジネスについて学ぶコースから美容師や保育士からIT関係まで多様なコースが用意されています。
自分で好きなスケジュールを作れるので自分のやりたい分野に専念することができます。通信制高校のなかでは医療や美容など本来は専門学校で学ぶような内容を学び、専門学校と提携している学校では調理師免許などの資格を専門学校に行かずに取れちゃいます。
将来のキャリアのために経験を積む良い場所といえるでしょう。専門の勉強も趣味に終わらず卒業単位に加算されるので、やりたい仕事や進みたい分野がある方は通信制高校を選択するケースが多いようです。
自分のペースで学習したい
通信制高校は毎日学校に通う必要はありません。体調が優れない方や不登校の方でも卒業しやすく通信制高校を選ぶ方もいます。
少ない登校日数で卒業もできます。でも、学校に行かないと学習面で不安という方には個別で指導をしてくださることがあるので先生に相談をしてみましょう。
また、自由に時間を使える環境にあるため時間を活用して大学進学を目指す方もいます。全日制高校では体育や美術など受験に必要のない科目を学ぶことがありますが、通信制高校は他のことに縛られないので大学受験に専念することもできます。
不登校のサポートがある
通信制高校に切り替えたい生徒の中には不登校の方も多くいらっしゃいます。
精神的に毎日学校に行くのが苦痛と感じる方、いじめを経験して不登校になった方などは通信制高校に通っても問題が解消しないケースもあります。
そのような生徒のためにカウンセラーが常駐して生徒のケアを手伝っています。不登校で学校が辛いといった方にはカウンセリングが受けられるのもメリットです。
学校生活を不便なく過ごせるためのサポートがあるため不登校の方には通信制高校の環境は非常に恵まれているといえます。
通信制高校に通うことは恥ずかしいことじゃない！
いかがでしたでしょうか。
通信制高校は恥ずかしいもの、という認識は果たして正解だといえるのでしょうか。
親御さんは特に周囲の目が気になるかもしれませんが、どちらがお子さんのためになるか考えてみましょう。
通信制高校ではカウンセラーが常駐、柔軟な登校日数の設定など精神的に不安定な生徒もばっちりです。このように通いやすい環境が整っています。偏見で頭ごなしに通信制高校を否定するのは良いことではありません。
親御さんは通信制高校に通うことは恥ずかしい、世間体が良くないと否定しがちですが、通信制のメリットやデメリットについても調べて全日制と通信制のどちらが良いか、一度家族で考えてみましょう。